第一世代ナイトメアフレームが現在の「ナイトメアフレーム」に大きく接近するターニングポイントとなったのが「第二世代ナイトメアフレーム」だ。
第二世代の時期に、「これまでに類のなかったカテゴリーの兵器を開発する」というミッションが明確化された、ということができるだろう。具体的には三つのポイントがある。


第一にさまざまな作業を可能とするマニピュレーターの搭載。
第二に、機動性を大幅にアップするランドスピナーの装備、
第三に、ファクトスフィア導入によるセンサー系の大幅性能アップ。
ただし、いずれの試みも第二世代の段階では、トライアルの域に留まっていた。


たとえば第二世代では、ランドスピナーによる急発進、急停車ができず、そのたびごとに転倒するのが当たり前という状態だった。また、マニピュレーターも繊細な作業には向かず、むしろ「マジックハンド」と呼んだほうがいいレベルのものだった。
こうした各要素がナイトメアフレームの優位へと結びついていくのは実用化された第三世代、第四世代以降のこととなる。
なお、ナイトメアフレームのベースとなった技術には、もともと二つの潮流があった。第二世代の大胆な高機能化は、この二つの潮流が入り交じった結果といえる。
一つは軍事方面においてロボット工学などの応用を考える流れ。この潮流は現在の、ブリタニア軍の特派――特別派遣嚮導技術部――へとつながっている。


もう一つが福祉方面からのアプローチ。こちらは、教育・福祉に関して積極的に支援を行っていたアッシュフォード財団のバックアップのもとに研究が行われていた。
なお、軍事方面から発想された二足歩行兵器が「ナイトメア」と呼ばれ、福祉を中心とする民生用機が「フレーム」と呼ばれていたため、その二つを併せて「ナイトメアフレーム」という名称が生まれたのである。

 
 


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